一般在庫品
製品をつくるうえで、次の理由により、自然と在庫がたまってしまう品目を指す。これは、生産方式上、やむなくたまる在庫品で、経営からみて本質的になくてもよい在庫である。このことから、一般在庫品を消極的在庫品などともいう。
● 能力のアンバランスによる在庫:前工程の能力が大きく、後工程の能力が小さい場合、水があふれるがごとく、自然と在庫ができてしまう。
● 段取替えをいやがる在庫:段取にかなりの時間を費やすため、大ロットでしか作業をしない場合、その時に必要でないものまで、まとめてつくってしまい、これが在庫となる。
● 引当が忘れられている在庫:在庫の把握が適切でなかったり、また本来非在庫品なのだが在庫ができてしまい、計画作成時に引当の対象からはずされているような場合。
● 月末集中生産による在庫:月別の生産計画を立て、そのままの形で現場に指図している場合によく起こる。組立工程では、月の後半5日間くらいで追込み生産をする。このため、月の中旬から下旬にかけて、工場には組立部品が所狭しと在庫されている。
● 基準値の見直しを忘れている在庫:発注や製造の計画をする時に使用するリードタイムやロットの数量、それに不良率などの基準値を1度設定したままで、見直しを忘れている場合。このような時、ものが早く入ってきたり、また多くの不良を見込んで余分につくってしまい、在庫となってしまう。
この一般在庫品に対し、経営上、積極的に在庫する品目を政策在庫と呼ぶ。
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