QC工程表 | QC管理図
目標とする品質を工程で造り込むために、各工程の特性に合わせた管理項目を、設定された規格や基準に基づき、誰がどのような方法で検査、チェックし、管理していくかなどを決めたものである。
品質の高い製品をつくるためには、製品はもちろんのこと、その製品をつくる工程をしっかりと管理することが必要です、その工程の管理のための大切なツールが、『QC工程表(QC工程図)』です。
(1)QC管理工程図の作成される単位
一般にQC管理工程図は製品毎に作られます。
製品がいくつかの部品より構成され、その組み合わせによって製品が変わる場合はQC管理工程図
を分けて作成します。但し、製品事の種類が多く、その修正、改正に手間取る場合は製品群で括り、まとめる場合もあります。
(2)QC管理工程図で網羅する工程の範囲
QC管理工程図では工場での原材料受入れから出荷する迄に全ての工程を網羅して作成します。
工程中のおける保管、運搬も製品に手が加えられなくても保管方法、保管条件(温度、湿度)、運搬方法による変形する事も考えられますのでこれらもひとつの工程として考えて保管、運搬も記入します。
(3)QC管理工程図で使われる用語解説
①工程:
”工程”とは『生産過程の中で行われる作業を一定の大きさで纏めた基礎的な単位』の事。
大きくは「加工」 「運搬」 「停留」 「検査」 の4つに区分されます。
「加工」には切段、プレス、切削、穴あけ、塗装、溶接、組立、接着などの様々な加工方法があります。
又、工程をさらに分解すると次のように単位作業、要素作業、動作に細かく分解されます。
②工程記号:
”工程記号”は日本における工業標準を定めたJIS規格の中でも決められておりこの記号を使用すればお客様にQC管理工程表を提出した場合でも理解できます。
③点検項目(管理特性):
点検項目とは管理項目を左右する要因としての設定、変更、調整できる加工条件となる特性であり、製品側ではなく加工する設備、作業環境側
で測れる特性を言います。
例えば切削条件、加熱温度、加熱時間、加圧荷重、電流、電圧などがあり、基本となる設定値と上限、下限値があります。
④管理項目(品質特性):
管理項目(品質特性)とはそれぞれの工程の結果として製品の状態を表す項目であり、製品側で測れる特性の事です。
例えば寸法、重量、粘度などの物性、電気特性などがあり、また定量的に測定できない外観キズ、汚れなどの定性的に評価するものもあります。
⑤管理(検査)方法
管理とは「測る」「判断する」そして「異常に対してアクションをとる」という行為である。
ただ、良品かどうかを判断するだけでは工程管理になっていない。
実際に作業する際に測定器、測定方法、測定回数、測定検査基準等を明確にして
統一にしておき、人による管理方法のバラツキを解消し、QC管理工程図に”管理方法”と
して記載する。
更に詳細の内容は下記の記事に記載しています。
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